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「サントリー 登美の丘ワイナリー」訪問レポート

2015年7月某日、ジェノスグループ株式会社・営業スタッフは、社内研修の一環として、メーカーさんのワイナリーを見学させて頂くこととなりました。当日は、これまでの梅雨空がまるで嘘だったかのような晴天に恵まれ、少しだけ日頃の行いがよかったのかな? などとくだらないことを考えながらバスに揺られること約3時間、私たちはサントリーの経営する「登美の丘ワイナリー」に到着しました。

正直に言うと、個人的にフランスや日本で数多くのワイナリーを見てきた私にとって、今回も同じような施設なんだろうなとタカを括っていました。しかし、ワイナリーに近づくにつれ斜面は急になり「これはちょっと他のワイナリーとは違うぞ」と、斜面を登れば登るほど私の好奇心も一緒に高まっていきました。


        

ワイナリーに到着するとそこには「登って美しい」ワイナリーの名にふさわしい素晴らしい眺望が。山の斜面には無数の葡萄畑。今回は雲に隠れがちでしたが富士山や八ヶ岳、南アルプスが望める絶好のロケーション! ワイナリーに到着してからわずか数分のうちに、登美の丘ワイナリーの風景に心を奪われてしましました。


        
▲ 心の綺麗な方にはうっすらと写る富士山が見えるかも!?


素晴らしい眺望を満喫した後は畑を見学。すでに葡萄がたわわに実り、樹の上には日本独自の雨除け用のレインカットが施され、地面は雑草が生い茂っています。雑草が表面の水分を吸い取り、葡萄の樹は地中深くにまで根を張ることで様々な栄養分を取り込むため工夫がされていました。


        

畑での説明を受けた後は、樽の熟成庫を見学。そして、山の斜面をくりぬいて造られたカーヴはフランスでも中々お目にかかれないほど本格的なもの。ワインが安定した気温と湿度に守られ、出荷を待ちわびるかのように眠っていました。カーヴは長く続き、歩くとそこかしこに年代物のワインが!! 1966年や1975年といったマニア心をくすぐるワインもあり、一生に一度で良いから日本のオールドヴィンテージを飲んでやる! と心に決めたのでした。


        

最後はお楽しみのワインテイスティング。試飲したのは、登美の丘ワイナリー 甲州、シャルドネ、登美の丘 赤、そしてフラッグシップワインの登美・白と登美・赤! どのワインにも日本らしい繊細さやキメ細やかさ・優雅さを共通して感じ、世界のどこへ出しても決して恥じることのない、日本でもこんなにも素晴らしいワインが出来るんだぞということを証明してくれました。


        
▲ テイスティング後には、登美で造られる貴重な貴腐ワインを!!


約2時間の研修を終えて感じたのは「日本人の情熱」。1900年代初頭に登美の丘ワイナリーの前身となった「登美農園」を開園した小山新助氏、その後経営を引き継いだ「日本のワインぶどうの父」川上善兵衛氏と寿屋(現サントリー)の創業者、 鳥井信治郎氏。彼らから脈々と受け継がれる「ものづくり」へのこだわりに思いを馳せながら次の研修へ向かうのでした。

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