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産業再生事業

日本の在来産業を甦らせる

・「構造改革至上主義」を超えて

“長いデフレ不況に喘ぐ日本は、もう製造の場としては中国にかなわないし、流通業も非効率で欧米企業に遠く及ばない収益性しか実現できない。 よって、今後は米国のように国内総生産の半分以上をサービス業が稼ぎ出すような付加価値の高い社会をめざすべきだ。” 訳知り顔の評論家や企業の現場を歩かないタイプの学者先生の意見を集約すれば、大方そのようなところではないでしょうか?

 当社はそのような一方的な見方には賛成できません。
 先端技術を駆使したハイテク産業でもなく、他方「アミューズメント」とか「コンテンツ」といった華美な装飾語を冠に頂く訳でもない、ごく普通の在来型産業が数多く残っています。 これまで我国の経済を支え、雇用の場として社会基盤(インフラ)とすら看做すことの出来る在来産業、すなわち、生業的な街の商店、手に技を身につけた職人や町工場などを中心とした商工業者は、本当にもうダメなのでしょうか? こうした人々は、国家の進める「構造改革」によって“より付加価値の高い”他の産業に転換しなければならない、というのは本当なのでしょうか?

 全くの誤謬なのです。
 これほどの欺瞞に満ちた、証明されない単なる仮説を、連日連夜宰相と主務大臣の口から聞かされ続けた国民は、我国の長い歴史の中でも、最も不幸な時期を過ごしていると言わざるを得ないとさえ考えます。
 構造改革路線においては、“効率化を達成できる筈のない非効率な在来産業は、なくなっても構わない”けれども、その結果失業者があふれ出て来ては困るので、"そうした死に絶えるべき産業に勤務している従業者は、職業訓練によって新たな技能を身につけて新規成長産業に雇ってもらえるよう努力しなさい”、という実に乱暴な議論が平気でなされています。

 また、業種転換を迫られた在来産業の経営者には、制度融資で支援します、と。こうした形ばかりの労働者“支援”や金融“支援”が「セーフティーネット」の名のもとに“構造改革”その実「清算主義」の正当化の小道具として打ち出されているのです。つまり、在来産業の従業員には全くなじみのない新しい仕事に就きなさい、経営者にはノウハウも販路も異なる全く別の業種に新規参入して頑張ってみなさい、そういう(無謀な)大博打を打つ準備のお手伝いは(徒労に終るだろうけれど)してあげますよ、と言っているのです。

 これでも「構造改革」路線に対する反駁が低調なのは、一体何故なのでしょうか?
 これに代る産業再生の具体的スキームが見えてこないからなのでしょうか? もしそうだとしたら、ここにこそ、当社の出番があるのです。

・在来産業を合理的に革新するジェノスの産業再生モデル

 どこの街角にもあったなじみの商店、あるいは、道路に面した自宅兼作業所で朝早くから夜遅くまでものづくりに励んでいた町工場。もっと見方を変えれば、今や絶えて久しいと言われる「尊敬に価する教育者」と呼べるような教師のいる地元の学校、仁術としての医術を施す街の医院、近所の子供達の遊び場であり時にお目玉を食らわせる真の宗教家たる神社や寺院。 こうした「機能と精神の融合」とも称すべき物と心の拠り処が急激に亡失してゆく現況にあって、もはや傍観することはこの国に生を受けた者として罪悪ですらある、と。傍観放置することは「未必の故意」ですらあるのではないか、と。当社はそこまで考えているのです。

 当社は、「伝統企業の合理的革新モデル」を提示し、情報技術などを活用した企業革新を自ら実践して成功することで、永年地道にやってきた日本中のあらゆる在来産業に活力を取り戻し、雇用の維持・拡大、以て経済と精神の同時充足に役立ちたいと切に考えて創業したものです。

 このように言うと、「在来産業でそんなびっくりするような革新が起せるのか?」と疑う向きもあるかもしれません。しかし、遅れた業界で先進的なことを合理的にやると、「1人勝ち」が出来ることは、「遅れた運送屋業界」における「ヤマト運輸の宅急便」の成功を見るまでもなく、これは相当程度明らかなのです。少なくとも、「構造改革には痛みが伴う」とか「構造改革なくして景気回復なし」といった思いつきの片言隻句よりは、実証されているのです。

 そもそも、「構造改革には痛みが伴う」などと一国の指導者がいとも簡単に口走り続けるのも無責任な話です。外科医が患者に対して、「手術ですから痛みが伴いますよ」と称して麻酔なしでいきなりメスで切り込むのと同じ事です。こんなことは藪医者でもやらないという点において、構造改革路線の処方箋を藪医者扱いしては藪医者に対して失礼というものです。

・「リストラしない」ことこそ経済合理的−−「五方良し」のジェノススキーム

 当社は、前身となった会社時代を含めれば100年以上の永きに亘って人を雇用してきました。また、当社が西暦2000年に創業した時に30余名だった従業員は、いま200名近くになりました。無論その間には残念ながら中途で退社していった人達もいます。そうした経験から言えることは、人は適性があって慣れ親しんだ仕事に従事する時にその持てる能力を最大限発揮する、ということです。不慣れな仕事を押し付けることは、仮に研修や訓練を実施したところで、その人本来の力を期待するのには無理があります。例外は勿論あるでしょう。しかし、大多数のケースでは、相撲が取れなくなったからといって、今度は短距離走の選手になりなさい、トレーニングは見てあげるから、と強制することで一体誰が幸福になるというのでしょうか。
 人間には、それが1人1人の個人であれ、組織という集団であれ、新しい仕事には習熟する期間が必要です。そして一般的には加齢とともにその習熟に要する期間は延びて行き、中高年の新規産業への雇用転換は、現実問題として経済的に本当にペイし得るのかという検証を必要としています。

 当社の唱導する「伝統産業の合理的革新モデル」においては、永年に亘ってその事業、その企業を支えてきた従業員、特に「職人技」の域に達しているベテラン社員こそ、プロフェッショナルとして敬意を払い、慣れ親しんだ仕事においてその能力を遺憾なく発揮して頂きたい。そう願っているのです。そうした習熟曲線が経済的に合理性を有することは、過去米国の主要企業を調査した数量解析の実証分析で証明されて久しい「事実」なのです。統計的に実証された理論を無視して事業再生を強行しても、その会社の競争力が向上するはずはありません。事業の付加価値は他ならぬ従業員が作り上げていくしかないからです。

 こうした「永年貢献してきた従業員を守る」ことと、今ある事業を興し、守り育ててきた代々の事業オーナーとその会社の中心人物たる経営者の魂の拠り所である「暖簾」を守ること。永年御贔屓頂いた得意先やこれまで支援してくれた仕入先を守ること。こうした「譲れないもの(心の世界)を守る」ことによる事業再生によって初めて「従業員」「得意先・仕入先」「代々の経営者」「資本家・債権者」「世間」の五方良しのスキームが可能になるのです。

 このような取組みが一朝一夕にできるものではないことは、承知の上です。しかし、それを可能にするか、或いは掛け声だけに終らせるかは、意思の問題だと考えています。
 要は、他者が無理だからといってやらずにいることを、積極果敢に「やろう」とする経営者の気概の違いではないでしょうか。顧客に支持される経済合理的な裏づけがあれば、収益は必ずついてくると信じています。そして、そのことを証明し、誰にも納得のいく数値上の成果として提示するために、当社はジェノススキームによる産業再生の第1号案件として、旧来の商慣習などが色濃く残る酒類卸事業を自ら手掛けているのです。

 「コツコツ働く」「地道にやる」という永らくこの国において信奉し実践されてきた美徳を、徒労にしてしまいたくない。「あー、やっぱりそれで良かったんだ」と誰もが思えるような事業再生をきっと実現したいと、切に願っているのです。



「ジェノスの事業再生モデルの優位性」

グラフ
  1. 中位のプレーヤーに何らかの優位性が存在する、又は優位性付加しうる場合、資本と人材を投入します。資金調達力のレバレッジがもっともきく部分をターゲットとします。
  2. 何らかの理由(例えば免許等の行政上の規制)により高度に分散化された市場において、統合が可能となった場合(例えば規制緩和)、特定の優位性ある事業体(当社)をコアにして全てを再編、統合し、ドミナント・プレーヤーをつくり出します(但し市場規模がある程度大きくならなければなりません)
  3. これまで永く営業する中で築き上げてきた暖簾は守ります。
  4. 永くご愛顧頂いた顧客(お得意様)を守ります。お得意様にご迷惑は一切かけません。
  5. その事業の価値を支えてきた従業員を守ります。 ジェノスの産業再生は、外資系・国内系を問わず、いわゆるハゲタカファンドのように「人員カットありき」の「口減らしによる再生」に真っ向から反対し、「心とノウハウを持った従業員のやる気を200%引き出す」ことで事業再興を実施します。
  6. 事業の中心人物であった事業家のプライドを守る。自らの能力、資産、時間を惜しみなく投入して奮励努力してきた事業者の意気とプライドを守りつつ、事業の近代化と両立させます。


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